火曜明け方日記 12/24 2019

「精神鑑定 脳から心を読む」(福島 章著)を読んでいます。

北陸のある街で、50歳の鍵作り職人が自分の妻を殺害した事件。

Kは「変わり者」として記されています。彼の親族は皆が地方政治家、学校教師などで「活躍」している。
しかし、何故かKだけは違う…。
著者は、Kは「思春期危機」を示した後、神経症心身症的な症状とパーソナリティ障害(非社交的なシゾイド)を示していたが、初老期に至って妄想という明らかな統合失調症の症状を示した…と診断。

高等裁判所はKに対して無罪の判決を下した。
懲役4年の判決を破棄、Kを釈放した。
それは著者の診断がKを「統合失調症」と診断し、その責任能力を「心神喪失」と判断した結論を採用したためである。……(文中より)

1審と2審で精神鑑定の結論が変わったため判決も変わった例。
Kは事件の直前に自ら神経科医を訪れて不眠を訴えていたようです。
また、1審検察側の「簡易鑑定」ではS教授が「統合失調症様の妄想性障害」として「心神耗弱程度」、2審ではT講師が「体系的な妄想を持ったパラノイア患者」と位置付けていました。

ちなみに提出された鑑定主文の最後の文面、「…能力がほとんど失われていた…」とありこの「ほとんど」が入っていなかったら判決に影響があったかもしれない旨の記述があります。

うーむ…。
精神鑑定でこんなにも判決が変わってしまうとは…。
裁判官は、鑑定書の結果を読み合わせるだけなのでしょうか、そんな印象を持ってしまいます。

自宅で寝てしまい、終電にて実家に帰宅しました。
21:30~23:30の間、目が覚めたときここが何処だかわからなくなるほどの睡眠です。
夢を見ました。

何処かわからない山奥のバスの終点。バスを降りると辺りはすっかり暗くなっていました。バス停は、折り返し場のようになっていて平坦な何もない地面が目の前に広がっていました。
何か旅番組を見たときの印象が残っていたのかもしれません。